「悪い」を示す英単語「bad」と「wrong」。どちらもほとんど同じ意味の言葉ですが、よく似ているためか、どんな時に「bad」を使うのか、どんな時に「wrong」を使うのか、区別できていない人が多いようです。この記事ではそんな「bad」と「wrong」について、正しい使い方ができるよう、それぞれがどういった意味・ニュアンスを持つのかを解説していきます。
目次
「bad」は「ひどい」「良くない」というニュアンス
「bad」は「wrong」と同じく「悪い」という意味合いを持ちますが、もう少し厳密に言うと、物事について「ひどい」「良くない」と評価するニュアンスを持っています。例えば食べた料理が不味かった場合などは「This is bad.」と表現する事で、「この料理は不味い(良くない)」と表現する事になるのです。
「wrong」は「正しくない」「間違っている」というニュアンス
物事の良し悪しを表現する際に使う「bad」に対して、「wrong」は、対象となるものが「正しくない」場合に使います。例えば間違い電話がかかってきた時、「You have the wrong number.」と言う事で、「電話番号を間違えています」と相手に伝える事が出来るのです。「wrong」は「bad」と違い、対象そのものを「ひどい」「良くない」と評価するような意味合いは持ちません。「悪い」と翻訳される事が多い「wrong」ですが、実際は「間違っている」「相応しくない」という意味合いで使う場合がほとんどです。
「bad」と「wrong」の使い間違えは誤解に繋がる事も
英語ネイティブの人と会話する場合、「bad」と「wrong」を使い間違えても相手の方で察してくれる事が多く、笑い話として流してくれる場合がほとんどです。しかし、だからといって二つの使い分けをおろそかにしていると、ふとした事で相手に誤解を与えてしまう可能性もゼロではありません。例えば「この料理は不味い」と言いたい時に「This is wrong.」と言ってしまうと、素直な相手だと「知っている料理とどこか違うところがあるんだな」という風に受け取ってしまいます。
特に「bad」については明確に「否定的な」ニュアンスを持つため、何でもかんでも「bad」で応対していると、時と場合によっては相手に不快感を与えてしまう事にも繋がります。そういった事態を避けるためにも「悪い」を伝えたい場合は、何がどう悪いのかきちんと認識した上で「bad」と「wrong」を使い分けていく必要があります。
「bad」と「wrong」を使い分けて正しいニュアンスを伝えるようにしよう
おさらいすると、「bad」は単純に「ひどい」「良くない」といった場面で使い、「wrong」は何か別にきちんとした基準があり、それと比べて違うところがある場合に使います。テストの場合は考える時間があるため間違えにくいですが、会話となると瞬発的な使い分けが必要となるため、日頃からよく練習をし、場面に応じて使い分ける感覚を育てる事が大切です。