日本語の「聞く」を意味する英語はいくつかありますが、代表的なものは「hear」と「listen」でしょう。学校の授業で必ず学ぶ基礎的な英単語なので、ほとんどの日本人は知っているはずです。しかし、正しく使い分けできているかというと、自信のない人が多いようです。そこで、hearとlistenの違いについて、わかりやすく解説していきます。
目次
耳に自然と入ってくる音には「hear」を使う
特定の音を聞こうとして意識するのではなく、自然と耳に入ってきた音に対しては「hear」を使います。例えば、赤ちゃんの泣き声が隣の家から聞こえてきた、救急車のサイレンが遠くに聞こえた、誰かの足音が外から聞こえる、などのシーンがあげられます。つまり、聞きたい・聞きたくないに関係なく、勝手に聞こえてくる音に対しては「hear」を使うということです。それから、びっくりするようなニュースを聞いた、大物有名人に関する噂話を聞いた、といったシチュエーションにも「hear」が使われます。特に意識せずに、たまたま耳にしたニュースだからです。「hear」は漢字の「聞く」と覚えておくとわかりやすいでしょう。
意識して聞いている音には「listen」を使う
自分の意志で音をしっかり聞こうとしている場合には、「listen」が使われます。例えば、好きなアーティストの曲を聞いているとき、英語のリスニング問題に集中して取り組んでいるとき、重要な講義を聴いているとき、などがあげられます。漢字で表すならば、「listen」は「聴く」なのです。また、自分の話に耳を傾けてほしい場面でも「listen」が使われます。授業中に先生が、私語をしている生徒に向かって「Listen carefully(しっかり聞きなさい)」と注意を促す場面がイメージしやすいのでしょう。このように「listen」には、積極的に耳を傾ける、注意深く聴くといった意味があります。
hearとlistenを使った例文
hearとlistenの違いがわかったところで、使い分けのイメージがつかめるように例文を紹介しましょう。社内恋愛している同僚が結婚すると聞いた場合は、「I heard that they are going to get married next month!(来月結婚するんだって)」と言います。部屋の外から足音が聞こえるときは、「I hear footsteps outside.」です。誰かがノックする音が聞こえたとき、私はラジオを聴いていたという場合は「I was listening to the radio when I heard someone knocking.」となります。
「hear」と「listen」を状況に合わせて使い分けよう!
「hear」と「listen」の違いは、意識して音を聞くかどうかです。「hear」は無意識に音が耳に入ってくるケース、「listen」は意識して音を聴くケースに使われます。この違いを理解することで、状況に合わせて正しく使い分けできるようになるでしょう。あとは実践あるのみです。英語を話したり書いたりする機会を作って、さっそく「hear」と「listen」を使ってみてください。