不定詞も動名詞も、日本語にすると「~すること」という意味になります。しかし日本語にすると同じでも、どういった場面で使うのかは異なっています。不定詞と動名詞はよく出題される文法問題の一つですが、使い分けをしっかり把握するのは難しい、と感じている人が多いと思います。ここでは、不定詞と動名詞を使い分けるコツをご紹介します。
目次
不定詞とは?
不定詞とは、動詞の前に「to」をつけてほかの品詞と同じ働きをさせる準動詞の一つです。不定詞の主な用法としては、名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法の3つが挙げられます。
名詞的用法は、不定詞に「~すること」という意味を持たせ、主語や目的語などの役割をさせる用法のことです。たとえば「To play games」は「ゲームをすること」というように訳すことができ、後ろに「is fun.」と続けば「ゲームをすることは楽しい」と不定詞が主語の役割を果たすことになります。動名詞との使い分けで混乱を招くのが、この名詞的用法だといえます。
形容詞的用法は、直前の名詞を修飾する役割を持つ不定詞の用法で、「~するための」と翻訳します。たとえば「なにか」を表す「something」という名詞の後に「to eat」と続けることで、「なにか食べるためのもの」=「なにか食べ物」というように使うことができます。
副詞的用法は名詞以外の品詞を修飾します。主に「~するために」という目的や、「~して」という結果などの意味を持ちます。
動名詞とは?
動名詞は、動詞の原形に「ing」をつけることにより、不定詞の名詞的用法と同じ「~すること」という意味を表します。たとえば「ゲームをする」を意味する「play games」を動名詞に変えると「playing games」となり、「ゲームをすること」と訳せるようになります。動名詞は名詞と同じ役割を果たすため、主語・補語・目的語のどれかを意味します。
不定詞と動名詞を使い分けるコツ
不定詞も動名詞も「~すること」と訳せるのは同じですが、不定詞はこれから行動しよう、という未来について話すときに使うもの、動名詞はすでに行動を起こした後、つまり過去について話すときに使うもの、といった違いがあります。たとえば「あなたの家に行くので覚えておいてください。」を英語にする場合、これから行うことなので不定詞を使用し、「Remember to visit your house.」となります。一方「あなたの家に行ったことを覚えている。」は過去の出来事のため、「I remember visiting your house.」となります。
不定詞は未来、動名詞は過去を表す
不定詞はこれから行うという未来を指すもの、動名詞はすでに行ったという過去を指すものと覚えていれば、不定詞と動名詞の使い分けで迷うことは少なくなるのではないでしょうか。はじめのうちは使い方を覚えるのに苦労するかもしれませんが、根気強く学習を続けて不定詞と動名詞の違い、使い方を区別できるようにがんばりましょう。